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山本議員の議案質疑 建築基準法の改定に基づく、条例の一部改正について 動画が見えます。

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議案141号 「三重県建築基準条例の一部を改正する条例案」について質疑いたします。
内容は、建築基準法の一部改正に鑑み、ホテルまたは旅館の用途に供する一定規模の木造建築物の外壁等に関する制限を廃止するものです。

【外壁等の防火構造】 第20条 法第 22 条第1項の市街地の区域内にあるホテル又は旅館の用途に供する木 造建築物等(耐火建築物等を除く。)で階数が2であり、かつ、その用途に供する部 分の床面積の合計が 200 ㎡を超えるものは、その外壁及び軒裏で延焼のおそれのある 部分を防火構造としなければならない。

を削除するものです。

議案代137号も含めて、国の建築基準法改定を受けての条例整備となるわけですが、
今回の法改正は、多くの内容を含んでいまして、その中の一つであると認識しています。
評価すべきも問題とすべきもあると考えています。しかし、問題もあるのではないかと確認したいと思います。
法改正の背景・必要性として
① 2016年糸魚川大規模火災や2017年埼玉県アスクル倉庫の大火災派生をふまえて、建築物の適切な維持管理・回収等により建築物の安全性の確保を図ることや、密集市街地の解消を進めること
② 加えて既存建築ストックの活用つまり空き家などの対策
③ さらに木造建築をめぐる多様なニーズへの対応つまり木材建築での地域振興。
があげられていて、それに沿って条例改正ということです。
 地方公共団体はそれぞれの地域の特殊性を加味して建築基準法第40条に基づき、条例により必要な制限を附加することができ、また市町村は土地の状況から必要な場合は建設基準法第41条に基づき、国土交通大臣の承認を得た上で条例として緩和を制定することができます。三重県でも、細目まで定めた建築基本条例が制定されています。
 そこで、お伺いいたしますが、
では何のために、建築基準法に依拠し県条例で定める、建築確認や、あるいは防火、耐火規制があるのでしょうか。
県土整備部長お答えください。

建築基準法は、【第1条】国民の生命、健康及び財産の保護を図るため、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低限の基準を定めたものであります。この最低限の基準のうち、防火環境の規制については、火災による倒壊防止、在館者の避難安全確保、市街地における延焼防止などの観点から、建築物の規模、用途、立地に応じて部位ごとの構造、設備等に関し、例えば耐火構造とするなどの一定の対応を求めているところであります。
 一方、建築確認制度は、建築物が建築基準法で定める基準に適合していることについて建築主事又は指定確認検査機関が確認するものであります。
 基準への適合性を担保する仕組みとしては、事後チェックで明らかとなった不適合を是正させる方式と、着工前に計画の適合性を審査する方式が考えられますが、事後チェックでの不適合について是正を求めた場合、大規模な改修工事が必要となるなど社会経済的に大きな損失をもたらすおそれのあるものについては、着工前にその計画を審査する建築確認の仕組みを採用しているものであります。

建築基準法 「第一条 この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もつて公共の福祉の増進に資することを目的とする」とあります。生命、身体の安全を確保するということ、それがまず基本にあるということでよろしいですね。
そして、それを事前にチェックするのが建築確認です。

この改正案は、木造建築物である特殊建築物の外壁等に関する制限の廃止ということですが、制限を廃止するというと、規制をかけない、Freeだということですか。

第141号によって、廃止される 現行条例の20条は先ほど申しましたが、
その逐条解説には、こうあります。
木造建築物等である特殊建築物の外壁及び 軒裏で延焼のおそれのある部分を防火構造にすることを法第 24 条で定めています。 本条は法第 24 条で定められているもの以外に、不特定のものが利用するため火災時には 人的被害を招くおそれが高く、火災発生の危険度の高い木造建築物等を指定し、同条第1 項第三号の用途を付加したものです。

需要がなくなってきているというわけですが、可能性がないわけではない。

国民の生命、健康及び財産の保護を図るという趣旨において、どうなのか、それは心配じゃあないかと思うんです。

 3月の法改正によって、条例整備が今後さらに出てくる。空き家対策と言って、民泊や小規模保育施設、小規模介護福祉施設への転用を促進するため防火上の基準の規制緩和ともいえるべき条例改正が出てくることとの整合性をとるための改定であるのなら大きく問題です。

この141号の改正の内容が規制緩和であるように思いますが、法・及び条例の趣旨を全うするものとなっているのでしょうか。

 

安全規制を緩めてよいはずがないと心配をします。
委員会での丁寧な審査を期待します。

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