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国土交通省などの県外視察の報告です8月27日から29日

  • 8月27日
  • 国土交通省 土地・建設産業局 建設業課       東京都千代田区霞ケ関2-1-3
  • 建設業の現状と課題について
  • 入札・契約制度の概要とこれまでの取り組みについて
  • 今後の取り組みについて(新・担い手3法)
  • 建設産業をめぐる最近の取り組みについて

 それぞれ、95頁、16頁、61頁、17頁の膨大な資料を使って説明を受ける。

私からは、「『新・担い手3法』については、労働災害と工期の問題の関連性について初めて俎上に上り、現場の安全性が論議されたことや、下請け工賃の問題に踏み込み、確実に賃金支給に回るようにと法定福利費、安全衛生費を含み手形でなく現金支払いすべしとなったことは大いに評価できる。しかし、3次下請けになれば満額支給は4割程度と言われ、その実態をどうつかみ、今後、調査はどうするのか」と質問。「そこが大変なところで十分対応していきたい」とのこと。また、「年間1000人以上の転落事故が起きている、手すり付き足場の義務化を早急に」と要望しました。

 他に、入札方法における様々な問題、後期の平準化のための債務負担行為の在り方、建設現場の人不足特に交通誘導員の不足などの問題が出されました。

➁国立研究開発法人「防災科学技術研究所」   茨木県つくば市天王台3-1

 DONET(地震津波観測監視システム)見学と、災害研究施設見学。

 基礎研究から社会実装研究に至るまで防災技術を研究。敷地内には、地震・火山・気象・雪氷・減災実験・社会防災分野など幅広い研究のための施設があり、予防力・対応力・回復力のすべてを対象に幅広く研究がなされている。真の意味での防災科学技術の向上を目指す。

 運営交付金72億円

 地球観測システム研究開発費補助金15億円

受託事業収入7億円 他

会計規模98億円(2018年度)

事務方職員  約150名

研究職員   約150名

三重県からは、職員1名がDONET整備のために派遣されている。

理論上南海トラフ地震の被害想定での津波死者数は三重県内で4万2千人とされています。伊勢志摩サミット開催が決まり早急に平成28年5月よりDONETシステム運用開始。対象は、伊勢市・鳥羽市・志摩市・南伊勢町。平成31年から県南部地域での運用開始。DONET全県に機能させるように取り組んでいる。

地震津波火山ネットワークセンターでは、壁面全体にいくつものモニターが常時映し出され、切り替えながら、チェックされている。高感度地震観測網、全国に20㎞間隔で、深さ100mから3500mに設置された約800ヶ所の高感度地震計で人が感知しない微弱な揺れを記録。また、南海東南海トラフに対応すべく、海溝海底地震津波計、水圧津波計を約200ヶ所設置して常時観測。

視察中に、北海道で微弱地震発生。

実況から予測へ、「揺れ」から「揺れ」を予測。津波の卵を感知し津波の形成を予測。

 これらのことにより情報発信は十分早くなっている。あとは余地を活かしてどれだけ減災の方向へ持って行くかだ。

 研究員の方から、「三重県は南海・東南海トラフ地震は必ず来る。1度だけの揺れでないということも十分に知っておいてほしい。」と忠言されました。

 また、300㎡の巨大地震発生装置で、実際に3次元の揺れを再現し、構造物などの耐震性と対策技術を実証評価する実験施設、世界最大の規模・能力を有する散水装置で毎時15~300ミリ降雨を再現する大型降雨実験施設を見学。何と、降雨実験施設は移動式で、レールで建屋自体が移動し有効に実験できるようになっています。

 研究成果をしっかり活かし、技術を高め、行政がやるべきことはしっかりやる。住民のみなさんと一緒にやるべきことをわかりやすく伝え、災害に立ち向かっていくことを改めて感じました。

「国防・国を守る、国民を守るというならば、軍備よりも防災」

⓷国土交通省関東地方整備局下館河川事務所

             鬼怒川緊急対策プロジェクト監査官詰所  茨木県常総市石下576-2

 2015年9月関東東北豪雨の状況を聞き、その後の災害復旧と防災対策事業の進捗について聞く。再発防止の緊急対策プロジェクトはハード面・ソフト面を一体化した緊急的な治水対策として、再発防止と共に施設能力を上回る洪水等による氾濫が発生することを前提として、社会全体で『水防災意識社会』の再構築を目指しています。事業費600億円5年間で完了しなければならない今年が最終年となる。

ハード面では、昨年度末で用地買収98%、堤防整備62%が完成及び整備途中。河道掘削82%完成及び整備途中。工事を早期に完成するために、I-constructionやプレキャスト製品の利用など様々な工夫。

ソフト面では、あの日を超える洪水を一人一人が想定して、情報を共有し行動できるように。当時は、4300人が救助され、浸水解消には10日を要した。ひとりひとりの家族構成や生活環境に合わせて「いつ」「誰が(自分が)」「何をするのか」をあらかじめ時系列で整理する「マイタイムライン」の作成を啓蒙し、「逃げ遅れゼロ」を目指す。

④8月28日  鬼怒川堤防決壊現場   

茨木健常総市三坂町地先 鬼怒川左岸21㎞

国土交通省関東地方整備局下館河川事務所 飛島さん他案内

あまりの川幅に驚く。河川敷も含めれば400メートルほどか。実際その日の水量は少なく100メートルの水幅か。工事中のため一般車乗り入れ出来ない河川敷へ、工事用道路を進んで決起地点へ。

量高された堤防の法面は芝生の養生中。

決壊地点から建て替えられた民家と、すぐわきであっても水の流れで被害を受けなかった家屋がよくわかる。当時、テレビで報道されていた状況が脳裏によみがえる。ここから見る限り、田谷畑は回復しているようだ。

8月29日  コマツIOTセンター 東京     千葉県千葉市美浜区新港232-1

【スマートコンストラクションについて】

説明、デモンストレーション、体感試乗  『私もドボジョになれる?!』

建設分野の人手不足解消、効率化、安全性の課題解決のため、建設現場のすべて、測量から施工・出来形健側までを3次元データでつなぎ見える化するサービス。

  • ドローンなどで現場測量
  • 3次元データによる設計
  • 現況データと設計データから正確な範囲と土量を測定
  • ICT建機による3次元データを基にしたマシンコントロールによる施工

エブリデイドローンやトラッキングマネジメントシステムによる

ダンプ・作業員・土の動き見える化

  • 3次元データによる効率的・効果的な検査

巨大造成工事、災害復旧工事、河川・砂防工事、道路工事などで実績は8500現場。

これまで人手、職人技術で「丁張」をし、施工することが大事業だったが必要がなくなった。施工における誤差が格段と減り、熟練技術がなくても、建機操作ができる。土量の割り出しが的確でトラック手配、人的手配もすべて計算手配できる。将来(未来予想)は、現場に人がいなくても、無人で遠隔ですべて工事がすすむという映像がしょうかいされた。工事現場は、屈強な体力労働、炎天下・ご区間の中での過酷な労働という概念を払拭する。

 ショベルカー操作初体験。と言っても、土削りの指示データが組み込まれているので、操作すればそのように土を削ってくれます。もちろん、現在の現場では資格を持ったみなさんが操作しています。資格があっても、きれいに指示どおり滑らかに削るのには、熟練の技がいるのでその設計図が組み込まれそのようには先をコントロールします。

 『私もドボジョになれる?!』

 大きな工事には絶対的に必要な技術だと思います。大規模に自然破壊をして開発を進めていいかは別ですが・・・。

 説明いただいた方、デモンストレーションをされた方、本物のドボジョが活躍していました。

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