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⒓月21日 山本里香議員 国保の県一元化反対討論

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今議会に上程されております、議案第151号、第153号及び154号に反対の立場で討論いたします。
この3つは共に、国民健康保険の財政運営県一元化を来年度4月から実施するために新設・整備される条例案です。

1961年開始、現在の「市町村運営」である国民健康保険制度が誕生して 60 年近くになりますが、その運営主体が変わる大改革が行われることになります。
国保制度の都道府県単位化ということで、2003 年 3 月に閣議決定された「医療保険制度体系及び診療報酬体系に関する基本方針」に盛り込まれてから 10 年余り議論されてきましたが、ここで財政運営の県一元化ということで新局面を迎えています。
健康福祉病院常任委員会でも逐次説明を受け協議してきました。委員長報告にあったように、「医療水準の格差や保険料の算定方法の統一、各市町における一般会計からの法定外繰り入れ金など、引き続き解決に向けて努力すべき課題も残されている」となっています。
また、「市町をはじめとする関係者と丁寧に協議調整を進められ、円滑な制度移行、制度移行後を見据えた医療費の適正化等に努められますよう」と要望しています。
国民保険制度が、長期にわたり地域医療の確保と地域住民の健康の保持増進に貢献してきたことはまさにその通りであり、重要なものであるということは言うまでもありません。
しかし今現在、市町で運営がなされている中で、保険料を値上げせざるを得ないとして値上げが進んできてもうこれ以上は上げられない、基金を崩せ、法定外繰り入れをせよと運営が大変で大変苦慮しているという現実。
高すぎる国保料を払いきれない世帯が相次ぎ、正規の保険証を取り上げられ、必要な医療を受けられない人が後を絶たないことがいまでも大問題になっています。
さらに国保料を引き上げることになるならば、深刻な状況に拍車をかけるものです。
三重県の被保険者の役50%が無職、35%が非正規雇用の労働者で占められておりこれ以上の負担増は生活をさらに圧迫することは明らかです。被保険者の負担は限界を超えています。
三重県はかつて、市町の国保に対し年間約1億 3500万円を独自に助成していましたが2002年以降廃止しています。
昨年9月の本会議での関連質問で、市町国保の実態について数字を例に挙げて伺いましたところ、「紹介された事例などについては大変な御苦労がいろいろあるんじゃないかなというふうに感じたところでありますけれども、国民健康保険家庭の方々も様々でありますので」と答弁なさいました。知事も困難な事例があることは認識しておられます。
国民保険制度を堅持しより良いものにしていくことができるか、真に制度移行後の保険料を含む医療費の適正化が図れるかということに大きく疑問を持っています。
この条例を施行し実務を行うための「三重県国民健康保険運営方針案」が公表されています。国保法の1条に明示されている「社会保障制度」であるにもかか わらず、被保険者に「相互扶助の精神」を強調し、国や行政の責任をあいまいにしていることは決定的な問題です。
相互扶助とは戦前の「旧国保法」にある文言であり、戦後新憲法の25条に社会保障の概念が記述され1958年国保法全面改正、1961年から国民皆保険制度が社会保障としてスタートしたのです。憲法の流れに逆らう時代錯誤です。
今の安倍政権の下、負担増サービス削減政治から県民の命や健康を守ることが県の役割とするならば、県内市町から財布を取り上げ、助け合いの精神を運営の柱にすることはあってはなりません。
国の公費を入れて少なくとも初年度は保険料を上げずに済むようにとの手立てがなされるようです。また、直近の提出された資料では、現状の保険料ではなく、市町が法定外繰り入れを一切していないもので来年度の納付金を算出し比較しています。そのため、市町に保険料を決める決定権があるわけですが、法定外繰り入れをせずそのまま保険料計算をすると、21の市町で値上げとなり、自然増と説明している伸びを超える市町は17です。
県は法定外繰り入れについて、無理やりには規制しないと言いながら、運営方針では、「赤字」として原則廃止していくとしています。市町で繰り入れやむなしとの判断がなされるところが出てきていると聞いています。この間、三重県内の市町での法定外繰り入れは、平静25年度4億3千万円、26年度9億8千万円27年度18億円と4倍以上に増えています。もしこれが全廃されれば被保険者に直接かぶさってくるのは一人4250円です。
また、来年度値上げにならなかったからと言って、安心ではありません。
県内地域事情が違い、医療水準も違う中、来年度についてはその違いを十分に配慮して試算されたものとなっていますが、6年後には、違いを考慮しない一本化と方針に書かれており、地域水準(実際の医療機関へのかかりやすさ・市町の高齢化率・健康の差)の違いが、6年間で解消されるとはとても考えられない中、期限を明記して進めるのは無理があります。統一の必要性があるのか根拠と整合性が問われます。
県は、この制度変更にかかわって、独自の財政支援を行う方向にない、国保助成制度は廃止されたとしています。
健康増進で本来医療にかからなくなって医療にかからなくてもよくなり医療費が下がり保険料が抑えられていくことは望むところですが、現実に、保険料が高くなることが予測される中、医療にかかれなくなる方が増大することなども予測されます。
国保料上昇を許さず、いまでも高すぎる国保料の引き下げ、強権的な国保料徴収の中止などを実現し、国保をまともな公的制度として機能させるための改革こそ必要です。
現段階で、進められている内容では、国民保険の課題は解決されないと反対を表明します。
 

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